全国労働衛生週間(10月1日〜7日)の準備期間に、私は職場の相談窓口を一覧にして、メールで送りました。窓口はあるのに、情報がバラバラだったからです。この記事で渡したいのは、自分の職場版の一覧をつくるときの型と、誰かの話を聞く側になったときの心構えです。全国労働衛生週間とは?もあわせてどうぞ。
この記事でわかること
- 職場の相談窓口を「自分の職場版」の一覧にするときの型(枠5つ)
- 電話番号つきの、公的な相談窓口
- 誰かの話を聞く第一歩目になるときの、5つの心構え
もし今つらくて仕方がないなら、職場の外にある相談窓口の一覧だけでも先に見てください。
なぜ、一覧をつくったのか
きっかけは単純です。情報も分散していましたし、あることを知らない人もたくさんいたと思ったからです。会社の相談窓口、労働組合の窓口、その上部団体の窓口、組合のカウンセラーや顧問弁護士。案内はそれぞれにあるのに、まとめて見られる場所がありませんでした。全国労働衛生週間の準備期間の話と絡めて、それぞれの窓口を一枚の一覧にして、職場にメールで送りました。全国労働衛生週間のスローガンにも「心も体も健やかに」とありますが、心の窓口については、このブログでもまだあまり書いてきませんでした。
この週間の取り組み例では、ストレスチェックの案内が来たら答えておく、という入口の話を書きました。ただ、答えた後、何か引っかかることがあった時にどこへ行けばいいかは、また別の話です。窓口を知っているかどうかで、その先の一歩が変わってくると思っています。
相談窓口一覧のひな型(枠は5つ)
自分の職場用に一覧をつくるなら、次の5つの枠で考えると整理しやすいです。どれも「あれば」であり、職場によって有無や範囲が違います。

- ①会社の相談窓口(人事・総務・ハラスメント窓口など。会社が外部の専門機関に委託した社外の相談窓口を設けている場合もあるので、社内の案内で確認してみてください)── 労働条件や職場のトラブル全般に。
- ②労働組合の窓口・上部団体の窓口(あれば。組合員かどうかで使える範囲が違うこともあります)── 会社には言いにくいことの相談に。
- ③カウンセラー・弁護士相談(組合や会社が用意している場合。あれば)── 専門的な角度からの相談に。
- ④産業医・保健師(会社の規模によって有無が違う)── 健康面からの相談に。
- ⑤公的な窓口(厚生労働省などが案内している職場の外の窓口。次の章)── 職場に相談しづらい時、もしもの時の逃げ道に。
私が一覧にしたのは、①②③でした。枠として持っておくと、自分の職場に何があって何がないかを確認しやすくなります。労働組合がない職場なら、②は空欄で大丈夫です。5つ全部を埋めるための型ではありません。
職場の外にある相談窓口
ここから先は、会社や組合の外にある窓口です。厚生労働省などが案内している公的な窓口と、それに準じる相談機関です。職場に相談しづらい時、もしもの時のために知っておくと安心です。
もし今、死にたい・消えてしまいたいと感じるくらいつらいなら、一人で抱えず、下の窓口にためらわずに電話してみてください。「#いのちSOS」や「よりそいホットライン」は24時間つながります。今すぐ命の危険があるときは、119番も選択肢です。
| 窓口(電話番号) | こんな時に |
|---|---|
| まもろうよこころ(#いのちSOS) 0120-061-338 |
死にたい・消えたいと感じる時(24時間) |
| よりそいホットライン 0120-279-338 |
暮らしの困りごと全般(24時間) |
| こころの耳(電話・SNS・メール) 0120-565-455(電話相談) |
働く人の心の悩み全般 |
| いのちの電話 0120-783-556(毎日16時〜21時ほか) |
つらい気持ちを聞いてほしい時 |
| こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 |
地元の公的な相談窓口につながる |
| 総合労働相談コーナー (最寄りの労働局で確認) |
解雇・ハラスメントなど労働問題 |
| 精神保健福祉センター (自治体ごとに番号が異なります) |
専門的な相談 |
電話しても大丈夫です。ただ、番号や受付時間は変わることがあるので、かける前に一度、公式サイトで確認してもらえると確実です。
話を聞く、第一歩目の人になる
もちろん私自身も、話を聞く第一歩目の人になれればいいと思っています。専門家でなくても、まず気づいて、聞いて、つなぐ人になることはできるはずです。

- 解決しようとせず、まず聞く── アドバイスより先に、話を最後まで聞くこと。
- 本人の性格や考えを尊重して、本人の希望に添う── 自分のやり方を押しつけないこと。
- 秘密を守る── 聞いた話を、許可なく他の人に広げないこと。
- 一人で抱えず、窓口につなぐ── 自分だけで背負い込まないこと。
- 自分も無理をしない── 聞く側も、しんどくなったら休んでいいこと。
※ただし、命に関わる危険を感じたときは、秘密や本人の希望だけで抱え込まず、安全を優先して専門の窓口につなぐことも必要です。聞く側も、一人で背負わなくて大丈夫です。
この感覚は、厚生労働省の「傾聴(けいちょう。相手の気持ちに関心を持ちながら、積極的な姿勢で話を聴くこと)のすすめ」で紹介されている考え方とも近いものです。
専門的なケアと、日常の支え合い
ここでは、診断や治療の話はしていません。相談すれば必ず解決する、というものでもないと思っています。
メンタルヘルスケアには、自分自身で気づく「セルフケア」、上司が気づく「ラインによるケア」、産業医など会社の中の専門スタッフによる「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」、そして今回紹介した公的な窓口のような「事業場外資源(じぎょうじょうがいしげん。会社の外にある相談先や専門家)によるケア」の4つがあるとされています。同僚同士の声かけは、この4つのどれかに当てはまる制度上のケアというより、日常の中でできる支え合いです。産業医がいるかどうかも、会社の規模によって違います。
最終的にどうするかは、職場のルールや専門家の判断も合わせて考えてもらえたらと思います。
まとめ
窓口は、あるだけでなく、必要なときに見つけられることが大切だと思っています。会社の窓口、労働組合の窓口、上部団体の窓口、カウンセラーや弁護士、そして公的な窓口。枠を5つに整理して一覧にすれば、自分の職場版がつくれます。そして、一覧を配るだけでなく、最初の一言を聞く人がいることも、同じくらい大事だと思っています。休んだ後のお金の話は別の記事に書きましたが、その前に、話せる場所を知っておくことも、備えのひとつです。この記事は、工場の安全対策ガイドにもまとめています。
以上、ご安全に!!

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