この記事を最初に書いたのは2020年の夏でした。当時の職場では熱中症対策の1つとしてWBGTの計測器が設置されていて、上司が定期的に計測値を確認しては注意喚起をしてくれていました。同僚と「結局WBGTって何なんだろうね?」なんて話しながら調べたのを覚えています。
実はあれから私は転職をしまして、今は空調の効いた職場で働いています。「じゃあもう熱中症は関係ないのでは?」と思いきや、全然そんなことはなく、今の職場でもWBGTを使った熱中症対策はしっかり続いています(この話は後ほど!)。
そして、働く人みんなに関わるもっと大きな変化もありました。2025年6月1日から、職場の熱中症対策が法律で義務化されたんです!しかも罰則付きです。
そこで今回は、「WBGTってなに?」という基本のおさらいに加えて、義務化で何が決まったのか・今の職場ではどんな対策をしているのかを、2026年版としてまとめ直しました!
それではいってみましょう!
WBGTってなに?(まずはおさらい)
環境省の熱中症予防情報サイトによると…
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。
んー!分からん!笑
ということで、私なりにかみくだくと、WBGTは「気温」「湿度」「輻射熱」の3つを取り入れた暑さの指標です。
ポイントはその比率で、屋外の場合はざっくり
気温1:湿度7:輻射熱2
なんです。気温よりも湿度のほうが7倍も重視されているんですね!
なんで湿度がそんなに大事なの?
湿度の比率が高いのは、湿度が高いと汗が蒸発しにくく、熱を放出できなくなって、身体に熱がこもってしまう為です。
「気温はそこまで高くないのに、ジメジメした日はやけにしんどい」のは、これが理由みたいです!
輻射熱(ふくしゃねつ)ってなに?
輻射熱は、建物の壁やアスファルト等が温まってしまうと気温より熱くなってしまうので、そこから受ける熱のことです。
夏のアスファルトの照り返し、あれです。地面に身体全体が近い子供は大人よりも更に気を付けたほうがいい、と言われるのもこのためです。
WBGT28℃は「危険のサイン」
WBGTが28℃以上になると熱中症患者が増えると言われています。
なので28℃を超えたら、積極的に涼しい場所で休憩し、水分・塩分補給をする。これが基本です。
そして実はこの「28℃」というライン、後で出てくる義務化の基準にもそのまま登場します。覚えておいてください!
ちなみに転職後の今の職場は空調が効いているのですが、それでもWBGTはちゃんと計測されています。しかも、WBGTの値を連絡すると空調の設定温度を下げてもらえる運用になっています。「暑いから下げて」ではなく数値で判断してもらえるので、言う側も気がラクです笑
【2025年6月から】職場の熱中症対策が義務化されました!
ここからが今回のリライトの本題です!
2025年6月1日に労働安全衛生規則(職場の安全のルール)が改正されて、一定の暑さの中で行う作業については、熱中症対策が会社の「義務」になりました。
今までは「対策しましょうね」という位置づけだったものが、今回からは罰則付きの義務です。これはかなり大きな変化だと思います!
どんな作業が対象?
対象になるのは、次の「暑さ」と「時間」の両方に当てはまる作業です。
- 暑さ:WBGT28℃以上、または気温31℃以上の環境で行う作業
- 時間:連続1時間以上、または1日4時間を超えて行う作業
「WBGT28℃」、さっき出てきましたね!熱中症患者が増えるラインが、そのまま法律の基準になっているイメージです。
真夏の工場や建設現場、屋外での点検作業などは普通に該当します。というか、前の職場(空調なしの工場)の夏はだいたい該当していました笑
会社がやらないといけないこと(3つ)
事業者(会社)に義務付けられたのは、ざっくり言うと次の3つです。
- 報告体制の整備
「ちょっと体調がおかしいかも」と本人や周りが気づいたときに、誰に・どうやって知らせるかをあらかじめ決めておくこと - 重篤化を防ぐ手順の作成
熱中症の疑いがある人が出たときに、作業から離れさせる→身体を冷やす→必要なら病院へ搬送する、という流れを手順にしておくこと - 関係者への周知
上の1と2を、実際に現場で働くみんなに知らせておくこと
ポイントは、「冷却グッズを買いなさい」ではなく、「具合が悪くなった人を見逃さず、すぐ動ける仕組みを作りなさい」という中身であることです。
熱中症は対応が遅れると本当に命に関わるので、個人的にはとても納得の内容です。
罰則もあります
これらの義務を怠った場合、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
背景には、職場での熱中症による被害が増えていることがあります。2024年の職場での熱中症による死傷者は過去最多の1,257人。業種別では製造業(235人)が最も多く、建設業(228人)と合わせると全体の4割近くを占めるそうです。
工場で働いてきた身としては、まったく他人事ではない数字です…。
今のうちの職場の熱中症対策はこんな感じです
空調の効いた職場に転職した私ですが、それでも会社の熱中症対策はどんどん手厚くなっているのを感じます。今の職場ではこんな感じです。
- WBGTの値を連絡すれば、空調の設定温度を下げてもらえる
- 給茶機にスポーツドリンクが入っている
- ネッククーラーが年に1個支給される
- 熱中症対策の飴が置いてある
「空調が効いている職場ですら、ここまでやる」。これが今のスタンダードなんだと実感しています。
ちなみに前の職場(暑いほうの工場です笑)でも、私が退職する直前に空調服が支給されました。暑い現場・涼しい現場を問わず、対策が手厚くなっている流れを感じます!
個人でできる対策も忘れずに!
会社の義務化はもちろん大事ですが、最後に自分の身を守るのは日々の行動です。
- こまめな水分・塩分補給(のどが渇く前に!)
- 涼しい場所での休憩をためらわない
- 寝不足や朝ごはん抜きのまま暑い現場に入らない
- 空調服などの冷却グッズを活用する
空調服については以前別の記事で熱く語っていますので、よかったらこちらも見てみてください!
空調服(ファン付き作業着)のススメ!夏の工場や屋外作業では必須です!
まとめ
- WBGTは “Wet Bulb Globe Temperature” の略。日本語では「暑さ指数」
- 気温・湿度・輻射熱からなる指標で、湿度の比率が大きい(屋外は気温1:湿度7:輻射熱2)
- WBGT28℃以上で熱中症患者が増える。涼しい場所での休憩と水分・塩分補給を!
- 地面に近い子供は、大人よりも更に注意
- 2025年6月から、WBGT28℃以上(または気温31℃以上)で連続1時間以上(または1日4時間超)の作業は、熱中症対策が会社の義務に
- 会社の義務は「報告体制の整備」「重篤化防止の手順作成」「関係者への周知」の3つ
- 違反すると6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の可能性
暑さ指数の実況と予測は、環境省の熱中症予防情報サイトで誰でも見られます。現場で働く方も、小さいお子さんがいる方も、ぜひ見てみてください!
今年の夏も、みんなで声をかけあって一緒に休憩をとるようにしたいと思います!
以上!ご安全に!


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