プログラミング未経験の工場勤務が、ClaudeというAIと安全教育アプリを作った話

AI活用

先日のSQDCの記事で、「今の職場には安全教育の仕組みがないので、自分で安全教育用のアプリを作って後輩に伝えています」とチラッと書きました。

今回はその話を詳しくしたいと思います!

先に言っておくと、私はプログラミング未経験です。コードは1行も書けません笑

それでも、スマホで使える安全教育アプリが作れて、実際に職場の後輩教育に使えています。

使ったのは、Claude(クロード)というAIです。

「AIってなんか難しそう」と思っている現場の方にこそ読んでほしい話です!

なんで自分でアプリを作ろうと思ったのか

以前の記事にも書きましたが、前の職場はアナログではありましたが、安全教育の仕組みがとても充実していました。定期的な教育、OJTのデモ、周知徹底。日常的な先輩からの助言。安全週間の時期は取り組みが特に活発でした。

転職した今の職場には、そこまでの仕組みがありません。

でも、危険は職場を選ばずそこにあります。

そんな中、別のグループの新人さんがケガをしてしまった、という話を耳にしました。

私の直属の後輩も、まだ2年目です。伝えたいことは山ほどあるのに、教える材料がない。口で伝えるだけでは体系的に学べませんし、「教えた・教えてない」も記憶頼みになってしまいます。

かと言って、文字がびっしりの資料を渡しても、正直なところ最近はなかなか読んでもらえません笑

そこで考えました。

図解(インフォグラフィック)を中心にした安全のハンドブックを、後輩のスマホの中に作ろう、と。

「ないなら、作ればいいんじゃない?」と思ったのが始まりです。

何を作ったか:スマホで読める安全教育アプリ

作ったのは、こんなアプリです。

  • 安全のテーマ(はさまれ・巻き込まれ、熱中症、保護具の選び方など)ごとに、やさしい解説が読める
  • テーマごとに図解(インフォグラフィック)付き。文字を読むのが苦手な人でも、パッと見て要点が分かる(この図解づくりもAIに手伝ってもらっています)
  • 各テーマに3問のクイズ付き。クリアすると「完了」になる
  • 全テーマを完了すると修了証が出る
  • 緊急連絡先を登録しておけば、もしもの時にタップで電話できる
  • スマホのホーム画面に追加すると、アプリのように使える

安全教育アプリの機能(テーマ別の解説・図解つき・3問クイズ・修了証・緊急連絡先)

テーマ数は、コツコツ増やして今では60以上になりました。休憩時間に1テーマ読むだけでも、ちゃんとした安全教育になります!

どうやって作ったか:AIに日本語でお願いしただけ

AIとアプリを作る流れ(1.日本語でお願いする 2.AIが作ってくれる 3.その日に完成)

「プログラミングできないのにどうやって?」と思いますよね。

やったことは、Claudeに日本語でお願いしただけです。

例えばこんな感じです。

「製造現場の後輩向けに、スマホで読める安全教育アプリを作りたいです。テーマごとに解説とクイズがあって、全部終わると修了証が出るようにしたいです」

これだけで、AIがプログラムを書いて、画面を作って、インターネットに公開する作業まで一緒に進めてくれます。

途中で分からない専門用語が出てきたら、「それってどういう意味?」と聞けばその場で教えてくれます。隣に先生がいる状態で一緒に作っている感覚に近いです!

最初に動くものができたのは、お願いしたその日でした。そこから「クイズを足したい」「修了証を出したい」「もしもの時の連絡先ボタンが欲しい」と、少しずつお願いを重ねて今の形に育ちました。

一番こだわったこと:「正確さ」

ここはどうしても書いておきたいところです。

安全の情報は、間違っていると人がケガをします。

そしてAIは、たまに間違えます。それっぽい間違いを、すごく自然な顔で書いてくることがあるんです(「ハルシネーション」と呼ばれています)。

法令や安全の情報は、命に関わります。

なので私は、AIに「この内容の根拠を、元の条文で確認して」とファクトチェックをお願いした上で、さらに自分の目でも必ず厚生労働省などの元の情報と照らし合わせてからアプリに載せるようにしています。

AIに書かせっぱなしにしない。

これが、AIを仕事で使う上で一番大事なことだと思っています。

それともう一つ、良い効果がありました。後輩に直接解説しながら教えることで、私自身がもう一度内容を確認する機会になっているんです。教えることって、実は最強のダブルチェックなんですよね!

後輩の反応・使われ方

後輩に見せたときの反応は、

「分かりやすい!これ、本当に自分で作ったんですか?」

でした笑

「会社にある資料より分かりやすい」とも言ってくれました(会社のみなさん、すみません笑)。

使い方としては、一緒に作業をしているので、30分ほど時間が取れそうなタイミングで、週に1回・最低1テーマずつ、アプリを見ながら直接解説するようにしています。アプリを渡しっぱなしにするのではなく、「アプリ+対面の解説」のセットです。

それと、ひそかに思っていることがあります。

もしいつか後輩が転職することになっても、ここで学んだ安全の知識は財産として持っていける。そうなったらいいなと思いながら教えています。安全の知識は、どこの職場でも使える一生モノですから!

費用の話

気になる費用ですが、アプリの公開・運用は無料の範囲でできています(AIの月額プランには入っています)。

会社の予算をもらったわけでもなく、個人のパソコンとスマホだけで始められました。

まとめ:仕組みがないなら、作ればいい

  • 職場に教育の仕組みがない → 嘆くより、作ってみる
  • プログラミング未経験でも、AIに日本語でお願いすればアプリは作れる
  • ただし安全・法令の情報は、必ず元の情報で裏取りする(AI任せにしない)
  • 費用はほぼゼロから始められる

私たちが現場で困っていることは、私たち現場の人間が一番よく知っています。

その「困った」を日本語でAIに話すだけで、解決の形にできる時代が来ています。「AIは難しそう」と思っている現場のみなさんこそ、ぜひ一度試してみてください!

このアプリ作りの裏側(実際にどんなお願いの仕方をしたか等)は、反響があればもっと詳しく書きたいと思います!

安全つながりで、こちらの記事もどうぞ!

SQDCってなに?工場で使われている横文字を解説します!【なぜ安全が最初?】

WBGTってなに?2025年6月から職場の熱中症対策が義務化されました!【工場の現場目線で解説】

以上!ご安全に!

コメント

タイトルとURLをコピーしました