満室ホテルの空室を自動チェック|AIと作った見張り番アプリの話

満室ホテルの空室を自動チェック AIと作った見張り番アプリ AI活用

イベントがある時期などは、数ヶ月前からホテルが埋まってしまうことがあります。そうなるとキャンセル待ちを探すことになるのですが、日が近くなると、逆にぽつぽつと空きが出ることもある。「誰か代わりに見張っていてくれたらいいのに」――今回AIの相棒と一緒に作った「見張り番」アプリは、その「見張っていてくれたら」を形にしたものです。

これまでのアプリづくりの記事は、おもに仕事の困りごとを解決する道具の話でした。今回はその番外編。前回の旅行マップと同じく、私の暮らしの中で使っているツールの話です。肩の力を抜いて読んでいただけたらうれしいです。

この記事でわかること

  • 満室のホテルを、通知ひとつで実際に予約できた話
  • 作ったのは、ほとんど”開かなくていい”アプリだったこと
  • 思っていたものと違った部分を、AIと少しずつ直していった正直な話

見張り番を、AIと一緒に作りました

作ったのは、指定したエリアと日程の空室を、自動で見に行ってくれる仕組みです。10分に1回くらいの、そんなに慌ただしくないペースで確認に行くだけなので、負担の少ない使い方を心がけています。空きが出たら、メールとDiscord(ディスコード、チャットアプリの一つです)の両方に通知が届くようにしました。どちらか片方が調子悪くても、もう片方で気づける保険のつもりです。

検索そのものは、楽天トラベルさんが一般に公開している宿泊検索のしくみ――専門的には「API」と呼ばれるものです――を、決まった手続きで開発者登録をして、使わせてもらっています。宿泊サイトによっては、空きが出たら知らせてくれる「空室待ち」のような機能を用意しているところもあるようです。ただ、私が探した範囲では、そこまでこまめにチェックし続けてくれる機能は見当たらなかったので、それなら自分で作ってしまおうと思いました。

このアプリは「知らせてくれるだけ」です。予約は自動でしてくれません。通知が来たら、自分の目で見て、自分の手でいつもどおり予約しています。

作る過程そのものは、これまでの記事といつも同じでした。頭の中にある「こうしてほしい」を、そのままAIの相棒に日本語で伝えて、少しずつ形にしてもらう。その繰り返しです(このあたりの詳しい進め方は以前の記事や、途中でつまずいた話をまとめたこちらの記事に書いていますので、よければあわせてどうぞ)。自分の勉強と実用を兼ねて作った、小さな個人のツールです。

以前は、思い出したときに宿泊サイトを開いてみては、「また満室か」ということがありました。それが今は、Discordが鳴るまで、こちらから見に行くことすらありません。これまで作ってきたアプリは、開いて、操作して、使うものでした。でも今回は、ほとんど”開かない”アプリです。

見張り番アプリの仕組み:満室でも10分ごとに自動チェックし、空きが出たら通知が届く

見張る、待つ、粘る。そういう地味な仕事も、AIの相棒に分担してもらえる時代になりました。

広島、横浜、幕張。実際に届いた通知で予約できました

実際に、このアプリのおかげで予約できた宿があります。広島、横浜、幕張――満室だった宿が、通知をきっかけに取れました。画面を開かずに待っているだけで、「空きが出ました」の一言が届く。それだけで、こんなに助かるものかと感じています。

Discordに実際に届いた空室通知(ぼかし加工済み)

実際に届いた通知です(ホテル名・日付などはぼかしています)

後輩がライブの遠征で宿を探していると聞いたときも、代わりに見張り番を動かしたことがあります。自分以外のためにも使えるのは、この仕組みの良いところだと思っています。

正直に言うと、最初は「思っていたのと違う」ものでした

初めて「空きが出ました」の通知が届いたときは、正直、本当にこんなことができるんだ、と驚きました。

ただ、良いことばかりではありません。最初は、頭の中にあったイメージとちょっとだけ差異がありました。そこは相棒(AI)に助けてもらいながら、少しずつ、自分にとって使いやすい形に直していきました。一度で完成させようとせず、使いながら直す――相棒と一緒に、うまくいかない所を直しながら育てていく感覚は、後輩のためにNC手帖を作った時とよく似ています。このシリーズを通して毎回同じことを書いている気がしますが、それだけ大事なことなんだと思います。

たとえば最初のころは、見張りの追加などの指示は、ぜんぶDiscordから送る形にしていました。ただ、使ううちに指示(コマンド)の種類が多くなってしまって。そこで、監視の設定まわりだけは画面で操作できるように、専用の画面をあとから相棒と作りました。いまアプリを開くのは、新しい見張りをお願いするときくらいです。

ホテル空室ウォッチの監視一覧画面(ぼかし加工済み)

あとから相棒と足した設定用の画面です(監視の中身はぼかしています)

費用のこと、そしてまとめ

費用について正直にお話しすると、今回もCloudflareさんやメール送信サービスの無料の範囲内でまかなえています。無料の範囲でやっている分、機能に多少の制約はありますが、個人で使う分には十分すぎるくらいです。

今回は、いつもと違って”開かない”アプリの話でした。見張る、待つ、粘る――そういう地味な仕事も、AIの相棒に分担してもらえる。それに気づけたのが、今回の一番の収穫だったように思います。

思い出したときに開いて、また満室――そのくり返しの代わりに、通知が来るのを待てるようになりました。粘る仕事は、相棒に少し肩代わりしてもらってもいいのかもしれません。

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以上、ご安全に!!

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